「ダブルルーム」
港区海岸1丁目にあるビジネスホテルです。
最寄り駅は「ゆりかもめ」の竹芝駅です。JRを利用する場合は浜松町駅です。
漫画をテーマにしたインテリアが特徴の、一風変わったビジネスホテルでした。
ホテル外観
ホテルの開業は2019年8月1日。
ホテルの運営は藤田観光株式会社(本社:東京都文京区)です。
浜松町駅から向かう場合、高所に設置された歩行者デッキを通れば、途中にある海岸通の信号待ちに引っかからずにアクセスが可能です。
ホテルの隣には「東京ポートシティ」があり、低層階には様々な飲食店も入っているので使い勝手は良いです。
ホテル1階には、コンビニと薬局も併設されているので便利です。
パブリックエリア
デッキから一旦エレベーターでホテルのフロントがある2階に向かいます。
アメニティなどはフロント階にあるアメニティバーから必要なものを持っていく方式です。
チェックインは自動チェックイン機で行います。傍らにスタッフがいるので不慣れな方は操作方法をレクチャーしてもらえるようで、先客の男性は手ほどきを受けていました。
またチェックインの際には客室を自分で指定することも出来ます。
シービューの部屋がオススメとのことだったので、それを選択しました。
エレベーター
チェックインを済ませたらエレベーターに乗り込みます。
カードキーのタッチ部は階数ボタンの下側ではなく、横にありました。
ホテルのフロア案内。
3階以上が客室になっています。
客室階の廊下
扉に記された大きな部屋番号は視認性は高いものの落ち着きは感じられません。
漫画をイメージした廊下の絨毯。
好き嫌いはあるでしょうが、実に特徴的なインテリアです。
フロア図
避難経路図です。L字型のレイアウトです。
避難階段は一箇所のみ。もう片方は避難器具となります。
カードキーを紛失したら別途2200円(税込み)の支払いが発生します。
扉まわり
客室内に廊下部分はなく、いきなりベッドスペースとなる構造です。
最近は、ホテルに限らず住宅でもこの手の設計が増えました。
漫画のインテリアと言い、今どきらしい客室の設計は、新しいホテルの姿を考える上で大切なことなのかもしれませんが、ホテルに落ち着きを求める向きには騒々しく、また心休まる感じはしませんでした。
私と同じ時間帯にチェックインしていた男性客は、果たして今頃、客室に入ってどう思っているのだろうか?と想像してしまいました。
可愛らしいイラスト付きの清掃札はマグネットタイプです。
連泊時の清掃ルールです。
連泊中は宿泊客がゴミ出しをします。
わざわざこうした注意書きが掲示されているということは、このホテルには連泊客が大勢いるということでしょう。
クローゼット
壁掛けフックのみです。
ダブルルーム
客室面積は12㎡と狭いです。
ベッド
ダブルサイズなので一人で寝る分には十分な大きさでした。
しかし使い勝手が非常に悪かったです。その理由はベッド横に入れないからです。
ベッドの横は床面より1段高くなっており、またその部分は幅が狭いためm立ち入ることも出来ません。
よってベッドに入るためには足元側からしかアクセスできません。
枕は同じ物が2個。
サイドテーブルというか小物入れのようなものが枕元にあります。
ヘッドボードにはコンセントと照明のスイッチ。
ビジネスホテルではあまり見かけないメーカーです。
ナイトウェアはガウンタイプ。
ベッド下には、狭い部屋を有効活用するために収納スペースが設けられています。
机まわり
ビジネス利用には致命的だと思われるのがこれです。
机も椅子も折りたたみ式でした。
椅子はちょっとだけ見栄えの良いパイプ椅子って感じです。
室内でデスクワークをすることの多い者にとっては、これでは作業がしづらいと思います。
パソコンを膝上にのせて作業出来る方なら問題ないのかも知れませんが、私はそれをやると、肩が凝って頭痛になるので机がないと困ってしまう派です。
最近はこの手のビジネスホテルが増えてきたので、予約時に机の有無まで確認しなければならず、手間が増えてきました。
ちなみに客室内には冷蔵庫や電気ポットなどもありません。
飲食に関しては、ロビー階にあるコーヒーマシンを使えということです。
この方式も増えていますが、時折エレベーター内に、溢れたコーヒーなどが広がっていて汚らしいのですよね。
コロナ対策で、共用スペースはなるべくなら遠慮したい者にとっては、使い勝手の悪いホテルです。
テレビは壁掛け式の情報テレビ。
テレビの下に、非常時の懐中電灯がセットされていました。
リモコンやテイッシュペーパーは壁掛けトレー内に収納されていました。
壁面を有効活用して、客室の狭さをカバーする工夫が随所に見られます。
エアコンは家庭にあるようなタイプです。
テレビの横には、電話とナノイー発生機のスイッチ。
スリッパは使い捨て式です。
歯ブラシを始めとしたアメニティ類は、フロント階から持ってくる方式です。
眺望
シェードの遮光性はほとんどありません。
日の出とともに部屋が明るくなる健康的な方式です。
窓はベッドの頭側にあるので、外を眺めるにはマットレスの上に陣取らなければなりません。
窓は換気が出来る程度に開きます。
12階からの眺めです。
東京港を眺められるベイビューですが、左右のオフィスビルが視野を若干狭めています。
眼下を「ゆりかもめ」が走るトレインビューでもあります。
夜景です。
竹芝桟橋付近のベイビューを楽しむのであれば、すぐ近くにある「インターコンチネンタル東京ベイ」の方が遥かに良い眺めです。
水回り
客室の奥に水回りスペースがあります。
細長い水回り空間です。
入口手前側にお手洗い、奥にシャワーブースがあります。
逆のシャワーブース側から見た水回りの様子です。
お手洗い
今どきの新規開業ホテルには珍しく、タンクが目立つ便器でした。
洗面台
お手洗いとシャワーブースの間に設置されています。
シンクは角型で小さめです。
水はねしないように、ちまちまと顔を洗う必要に迫られました。
ハンドソープと使い捨てタイプのコップ。
わざわざ袋に入れて使いにくくしているドライヤーはパナソニック製です。
タオルはバスタオルとフェイスタオルの2種類。
シャワーブース
仕切りには折戸式の扉があります。
ビジネスホテルのシャワーブースにしては、使いやすい広さが確保されていました。
シャワーヘッドは大型で水量も十分です。
カランなどの水栓機器や、ブース内の壁面にも水垢などの汚れはなく、清掃は行き届いていると感じられました。
バスアメニティは花王製品です。
それとは別に、アンファーのスカルプDシャンプーも置かれていました。
ホテル開業時のプレスリリースによると、ホテルタビノスのブランドコンセプトは、「Active & Relax」。
アクティブに旅を楽しむ「ミレニアル世代」の訪日外国人を主要ターゲットとし、手軽な価格で充実した旅のサポートやサービスを提供し、リラックスしてもらうホテルとのことでした。
確かに浜松町という場所柄、羽田空港からのアクセスも良いため、訪日外国人観光客にとって便利な立地でしょう。
朝はラウンジで無料のパンやコーヒーも提供しているようですが、利用していないので内容は不明です。
安いホテルではありますが、また泊まるか?と問われれば、決して快適とは程遠いホテルだったので、次は無いなと思った次第です。