寝る子のヌシのお泊り帳

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【宿泊記】ロイヤル オーク ホテル スパ&ガーデンズ Royal Oak Hotel Spa & Gardens

「トリプルルーム」

注)この宿泊記はコロナ禍以前のものです。

滋賀県大津市の琵琶湖畔にあったリゾートホテルです。

”あった”と過去形なのは、2020年4月28日に事業を停止し自己破産を申請し閉館しているからです。グーグルのストリートビューでも、ホテル前に柵が設置されているのが見て取れます。

この画像を見て、立て看板のKURASHOが気になりました。倉商SKグループ(本社:大阪市西区北堀江)は「グランパス」というブランドでホテル事業も行っています。

現にハローワークでロイヤルオークホテルを勤務地とするホテル建物営繕の仕事を急募していました。ホテルの復活もあるのでしょうか?

ホテルの建物は、バブルの時代に作られたであろうことを感じるとても立派なものでした。

宿泊したのがちょうどクリスマス・イブだったこともあり、館内はそれっぽい装飾に彩られ、華やかなりし都市型リゾートの真骨頂とも言える日でした。

周りは多くのカップルで賑わっていましたが、こちとら男性のみです。

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中央の吹き抜けには結婚式ならぬミサの準備が進められていました。しかし当方は登山帰りで、明らかに場違いな格好をしており、せっかくの雰囲気をぶち壊してはいけないと思って早々に退散しました。

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結婚式場やプールなど、案内板に記された施設を見ると、まさにアーバンリゾートといった趣です。

ホテルは1990年5月に「ロイヤルオークホテル」として開業しました。琵琶湖畔の約2万3000平方メートルの敷地に客室数169室、6つのレストラン、スパやフィットネス、結婚式場などを有し、リゾートホテルとして関西地区屈指の設備を誇っていました。

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しかし、1997年2月にグループ企業の行き詰まりでホテル不動産が競売にかけられ、やむなく同ホテルの経営を目的に、新会社のロイヤルオークリゾートを2002年3月に設立。同年9月にホテル不動産を約15億円で買収、2003年にホテル営業権を継承し、7月にホテル事業を再開。

2006年には現在の名称である「ロイヤルオークホテルスパ&ガーデンズ」としてリニューアルオープンします。

 

エレベーターかご内にスツールが置いてあるのは、お年を召された方には欠かせない心遣いです。
ホテルは中庭を囲むうように八角形のカタチをしています。

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豪華な設備のホテルでクリスマスを楽しむ宿泊客。そんな幸せな空気に包まれた館内を、黙々と部屋に向かいました。

廊下の様子。エレベーターから客室までは意外と距離があります。

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順調にホテル事業が立ち直るかと思いきや、一方では前身のロイヤルオークシガ(後にビーケー産業に商号変更)が、約38億円の負債を抱え2004年1月に京都地裁から破産手続き開始決定を受けた経緯から対外信用が失われていたことと、海外からの出資を含め権利関係が複雑に絡んでいたことなどで金融機関からの支援が得られず、設備をはじめ顧客サービス向上に必要な投資を出資者や関係者からの支援の範囲内に限られたため、リゾートホテルとしての競争力低下が余儀なくされていきます。

こうした中、2017年12月にシンガポールのファンドが当社の全株式を取得、経営改善を図ったものの業績の低下に歯止めがかからず、2019年3月期の年収入高は約19億円にとどまり、2期連続の赤字決算を余儀なくされます。

さらに、ホテル開設30周年を迎える2020年に入ると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で業績が大幅に悪化。緊急事態宣言を受けて4月28日から6月30日までの休業が決定したものの、先行きの見通しが立たないことから2020年4月28日に事業を停止し自己破産を申請、負債は約50億円が見込まれるそうです。

ちなみに自販機の飲料代は街場より高かったです。ここはビジネスホテルとは違うのだなと実感。

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フロア図(避難経路図)

特徴的なホテルの形状がお分かりになると思います。

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扉まわり

籐?の家具やルーバー扉がリゾート感を演出しています。

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クローゼットは引き戸式。 使い捨てスリッパが3つ用意されています。

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ハンガーは2種類×3個 鍵は昔ながらのキーホルダー式

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トリプルルーム

部屋面積が広いのでベッドが3つ並んでいても圧迫感はありませんでした。

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各机の間にサイドテーブルが設置されています。

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ベッド幅はおそらく110cm幅のシングルサイズ。枕は2個。

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机まわり

部屋の大きさに比べるとデスクは小さいです。このホテルでデスクワークするような者はいないという考えがあってのことでしょうか?

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小学校の教室の机並みに小さいです。 

ウェルカムギフトとしてスプーンが置かれていました。

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ソファセットは随分と立派です。自宅にすらこんなに立派なものはありません。

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ソファの横にはテレビボード。

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IPテレビ

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冷蔵庫は空っぽです。ビールはミニバーではなく同室者のモノです。

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眺望

ホテルのガーデンビューです。琵琶湖に面した側の客室はレイクビューになります。

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ホテルは湖畔に立地しているとは言え周囲は住宅街なので、湖と反対側の眺望はシティビューとなります。右下の写真は部屋の前の廊下からの眺望です。

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水回り

簡素なインテリアですが広々としています。

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バスタブは思いっきり足を伸ばせるサイズ。

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カランはキレイに磨き上げられています。 

シャンプーはボトル詰め替え式。

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シャワーブースも備わっています。右下のシャワーヘッドはバスタブにあるもの。

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洗面台はシングルレバー混合栓なので使い勝手も良いです。

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アメニティ

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パナソニック製ドライヤー タオル

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バスタブの横にお手洗いがあります。

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立派な設備のホテルだけに、このまま取り壊してしまうのはもったいないと思いました。ただし交通アクセスの不便さはどうしようもありませんね。

それにしても、このホテルのいきさつを知るにつれ、リゾートホテルという資本集約型の装置産業で、長期に渡る投下資本を回収しつつ、固定費の高い大型施設を維持し続けるリゾートホテルビジネスは、とても大変なことなのだなあと改めて思いました。