「モデレートツイン」
史跡や老舗の宝庫である寺町通りに面しています。
ホテルの敷地が旗竿地になっている点に、京都における再開発の大変さを感じます。
ホテルの開業は2020年9月28日と新しいです。
運営は株式会社三井不動産ホテルマネジメント。
ホテル外観
アクセスに関しては阪急京都線の京都河原町駅が最寄り駅となります。
駅の地下コンコースから高島屋に入って、1階の寺町通り側の入口からホテルに向かえば雨の日でもほとんど濡れること無くホテルにアプローチできました。
なんとも変わったホテルの名称ですが、ホテルと寺院の一体開発によって誕生したホテルだからです。
プレスリリースに以下のような記述がありました。
平安時代から、寺院とともに歩んできた京都。国内外から多くの人が訪れる観光スポットとして知られる寺院や、京都に暮らす人々の心の拠り所として愛される寺院などが多数点在しています。
一方、建物の老朽化や後継者の不在、檀家離れなどの理由で、閉じざるを得ない事態に陥っている寺院も少なくありません。
三井不動産グループは、「浄教寺」を次代へ遺すために、寺院とホテルとが連携したユニークな複合建物を計画しました。
「多聞山鐙籠堂浄教寺」との「寺院とホテルの一体開発」を実現した、他に類を見ないユニークな複合建物であり、歴史ある寺院を次代へと継承する社会的な使命を果たします。
多くの寺院が抱える社会的課題の解決方法の一つとして、ホテルとの一体開発という寺院再生の新たなモデルケースを示すことを目指しています。
なるほど館内にはそれらしいインテリアが施されていて、普通のビジネスホテルとの違いを感じました。
ロビーが薄暗さが、まるで寺の中にいるかのような感じなのです。
それはホテルの空間演出によるもので、「次世代に向けた寺のホテル」をホテルコンセプトに、白と黒を基調に古木をあしらった柱や浄教寺由来の装飾品などを随所に配し、お寺の風情をまとうデザインと美術館を思わせる優雅で静穏な空間を演出しているとのことでした。
また「朝のお勤め体験」等、このホテルでしか体験することのできない浄教寺と連携した企画も用意されているそうです。
早起きが苦手の私には、絶対に参加できないし、しようとも思いません。
パブリックエリア
朝食・僧伽小野(さんがおの) 京都浄教寺
三井ガーデンホテルでは「楽しみになる朝食」を展開しています。
こちらのホテルの2階には、福岡県内で飲食事業等を複数展開する「ONO GROUP」が、県外初出店となる「僧伽小野(さんがおの) 京都浄教寺」があります。
ミシュランガイドの掲載実績のある「僧伽小野 一秀庵」の2号店で、細部までこだわり抜いた日本料理の饗宴をいただけます。
確かに朝食にしては品数も多く、手のこんだ品だと思いました。
エレベーター
シックな色合いのエレベーターかご
客室階のエレベーターホール
さすがに客室階では寺院らしさは感じませんでした。
客室階の廊下
ホテルのカラーコンセプトである、白と黒のコントラストが鮮やかです。
フロア図
避難経路図です。H字型のレイアウトなので少々分かりづらいです。
煙が立ち込める視界不良時に、自室から避難階段にたどり着く自信がありません。
面白いことに窓の無い部屋(625号室)があるようです。
間取り図
出典:三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺 客室案内 モデレートツイン
扉まわり
客室内も白と黒を基調とした色使いです。
クローゼット
部屋に入ってすぐ横に扉のないタイプのクローゼットがあります。
使い捨てスリッパ 黒いバゲージラックなど色彩は統一されています。
入口付近から見た部屋の様子です。右手の姿見の裏側は水回りの空間です。
モデレートツイン
客室面積は24㎡とビジネスホテルにしては広めです。
ご覧のように洗面台はオープンタイプです。
別角度から見たモデレートツインの様子です。
ベッド
ベッドのサイズは111cm×197cmです。
2台のベッドを連ねたハリウッドツイン仕様となっています。
マットレスはSerta社のFS-6000という製品。
三井ガーデンホテルのスタンダードタイプです。
枕が2個とクッションが1個。
枕に関しては、日本橋に本社を構える快眠枕のパイオニア、ロフテーとの共同開発により誕生した三井ガーデンホテルズのオリジナル枕です。
個人的にはこの手のホテルオリジナルタイプは苦手で、逆に快眠できない枕です。
サイドテーブル
ヘッドボードには照明スイッチとACならびにUSBコンセントが備わっています。
サイドテーブル内にはセーフティボックスが収納されています。
バーカウンター
サイドテーブルの隣にはバーカウンターがあります。
引き出しには携帯電話の充電器。
そしてティーセットです。
ドリップコーヒーに関しては1階のアメニティコーナーから持ってきます。
最下段には東芝製の冷蔵庫が入っています。
冷蔵庫内
扉のポケットにはコンプリのミネラルウォーターが冷やされています。
テレビはホテル情報が視聴できるタイプです。
大浴場の混雑状況がわかります。
大浴場の混雑状況はスマホからも確認可能です。
ダイキン製のエアコン操作部。
バックライトも明るく、文字も大きく視認性が良い。
窓辺には1人用のソファとコーヒーテーブル。
スツールもあるので2人で向かい合っての利用も可能です。
眺望
京都らしい障子のある窓まわりです。
障子を開けると遮光性のあるシェードがあります。
眺めはシティビューです。眼下にお墓が見えるのもまた京都らしい。
水回り
バス、トイレ、洗面はセパレートタイプです。
まずは客室部分にある洗面所から。
洗面台
凝ったデザインのシンクです。
水栓機器が黒色なのは格好良いですが、毎日の掃除が大変だろうなぁ。
アメニティは最低限の歯ブラシのみしか客室には準備されていません。
他はフロントのアメニティコーナーから持ってくる方式です。
お手洗い
広々としたお手洗いです。
ウォシュレットの操作部はリモコン式
お手洗い横の棚にタオルなどが収納されています。
バスタオルとフェイスタオル
ボディタオルは使い捨て方式
ナイトウェアもここに入っています
ドライヤーはパナソニック製
シャワーブース
バスタブは無くてシャワーブースのみです。
湯船に浸かりたい場合は大浴場を利用すればいいので、これで十分でしょう。
黒色の空間が格好良いです。
レインシャワーとハンドシャワーが備わっています。
レインシャワーの直径が大きく水量は十分。
水栓機器はTOTO製でした。
シャンプー類は花王のホテル向け業務用ブランド「レアーナ」です。