「和室」
注)このホテルは2016年12月から、ホテル営業を継続しながら10億円を投資した大規模リニューアルが行われました。よって館内や部屋の様子は大幅に変わっています。
今回宿泊した和室も「ジャパニーズモダン」という部屋にリニューアルされたので、和室の面影は一切ありません。なによりホテルから畳部屋そのものが消滅しています。
38階建て、高さ133mあり、滋賀県下では最高層の建築物。設計は丹下健三ですから、かつての赤坂プリンスと同じです。
下の写真は少し離れた琵琶湖畔より撮影したものです。とても大きな建物なので遠くからでもひと目でわかります。
ホテルは1989年4月22日に「大津プリンスホテル」として開業。その後2016年4月1日に現在の名称である「びわ湖大津プリンスホテル」に変更しました。
運営は株式会社プリンスホテルです。
湖側から見ると弧を描いた建物ですが、陸側から見ると平です。
ホテルの最寄駅は東海道線の膳所駅か京阪石山坂本線の京阪膳所駅です。歩けない距離ではありませんが、大津駅北口を出た道路の向かい側とホテルの間に、無料のシャトルバスが走っているので、それを利用したほうが便利だと思います。
宿泊した時はちょうどクリスマスの季節だったのでホテル前にはイルミネーションが輝いていました。


とにかくロビーなどのパブリックスペースは大きいです。広々とした大空間は、駅前旅館クラスの建物なら、この中にスッポリと入ってしまいそうなほどです。


店舗なども充実しています。もったいないほどの空間のゆとりです。バブル時代の栄華を感じずにはいられません。なぜ大津にこれほど巨大なホテルを?と疑問を抱きますが、時代の流れだったのでしょうか。
そして今夏、西武HDは「びわ湖大津プリンスホテル」の売却を検討していることが報じられました。売却後も運営を受託しプリンスホテルとしての営業を続ける見込みとのことですが、これもまた時代ですね。


エレベーターは低層階用と高層階用に分かれています。間違って乗っても20階に乗り換えフロアがあるので安心。


客室階のエレベーターホールと廊下。廊下は弧を描いて伸びています。


フロア図(避難経路図)
全室レイクビューということがわかります。
扉まわり
開業から年数を経ているので、やや古びた感じは否めません。なんだか寒々しい印象で、病室のドアのような陰鬱さを感じました。
カードキーはホテル外観がプリントされたもので、防犯対策などお構いなしの部屋番号が印刷されたタイプでした。リニューアル後は部屋番号記載無しに変わっているのでしょうね。


玄関には部屋の定員分の使い捨てスリッパ。
和室
畳部屋はやっぱり落ち着きます。部屋面積は広く59,5㎡もあります。
座卓とテレビの組み合わせは、THE旅館!って雰囲気です。ここが高層ホテルの中であることを一瞬忘れてしまいます。


テレビの下に、部屋の照明などのスイッチパネルがあります。
窓辺には座椅子と作り付けのテーブル。窓外を眺めながらあぐらをかいて仕事も出来ます。
床の間には書。教養がないので何と書いてあるのか皆目わからず。


押入れの中には定員分の布団、部屋の隅には鏡台。


ホテルで言うところのクローゼット。
扉を開けるとハンガーと消臭スプレー。和室らしくナイトウェアは浴衣でした。


クローゼットの下側にはランドリーバッグとセーフティボックス。


電気ポットとグラス類。
眺望
琵琶湖の眺望に関しては非の打ち所がありません。


今回宿泊した部屋は、琵琶湖に向かって最も左側に位置しています。よって目線をもっと右側にやると、大津のシティビューも楽しめます。
日中の眺めです。視界の中に湖と空のブルーが目一杯広がります。
眼下には湖畔の公園が広がっています。朝の散歩など気持ちよさそうです。


比叡山から比良山へと続く山並みも見て取れます。


水回り
バス・トイレが別々になっています。
バスタブは足を伸ばせるサイズです。
カランはバスタブ用と洗い場用の2つに分かれています。


シャワーヘッドはいささかチープです。シャンプーはPOLA製のボトル詰め替え式。


洗面所も独立タイプです。このように水回りは別々になっている方が、同室者に気を使うことが少なくて楽です。ただし水栓が2ハンドル式なのは不便です。
ドライヤーは壁掛け式と通常タイプの2種類が用意されているのは珍しい。


プリンスホテル系ではおなじみのユニット形式の洗面棚にアメニティがセットされています。照明スイッチは記号が記されているので間違えずに済みます。


タオルは3種類×定員の5人分あるので枚数が相当多い。


冷蔵庫は洗面所に設置されていました。初めての経験です。
お手洗い 手洗いは便器の後ろ側にあります。


高層階には各種レストランがあり、朝食会場にも指定されています。眺めもよく素晴らしい朝ごはんを楽しめることでしょう。


和食店はビュッフェ形式の店と比べると人気が無いので、待たずに好きな席に座ることが出来たので滞在中は重宝しました。

