「ツイン」
近鉄京都駅の直上にあります。これまでにも駅や線路に近い様々なホテルでトレインビューを楽しんできましたが、ここ「ホテル近鉄京都駅(現・都シティ近鉄京都駅)」は現時点ではおそらく”日本一のトレインビューホテル”ではないかと思いました。
通常であればGoogleストリートビューでホテルの外観を載せているのですが、今回ばかりは航空写真でお見せするしか手立てがありません。
なぜなら接道していないためホテルが見えないのです。
下の写真をご覧になればお分かりでしょうが、線路に囲まれているのです。
鉄道利用客にとっては大変便利な立地です。
ホテル側もその点をウリにしており、宣伝文句も「駅ナカの隠れ家 おかえりなさい あなただけの閑かなホーム」というコピーを掲げています。
一方で、車利用の場合は玄関に横付けできないので面倒かもしれません。
ホテルロビー
天井高は低いですがロビーは広々としています。


ロビー内の随所にディスプレイがなされていて見た目も楽しいです。
ただしソファなどが置かれていないので、宿泊客同士がロビー集合で待つ時は少々不便を感じました。
そしてこのホテルの特筆すべき点として、宿泊者専用のコインロッカーがあります。


チェックイン前後に荷物を預けることが出来ます。クロークの役割をコインロッカーに任せて省力化を図ったのでしょう。


ちなみにホテルの開業は2011年10月、近鉄京都駅拡張工事で駅上空スペースを活用する形で建設されました。2019年4月には都ホテルのブランド再編により、現在の名称に変更されました。
エレベーターは客室のカードキーが無いと動かないタイプです。


客室階のエレベーターホールには、飲み物やカップ麺の自販機とアイスベンダーがあります。


エレベーターホールから早速、京都駅ホームの屋根が見えます。
貸し出し用のズボンプレッサーは自販機の奥の隙間に並べられているので、パッと見では見つけにくいです。


ホールには京都らしい装飾が施されています。
殺風景になりがちなビジネスホテルのイメージを払拭し、京都らしさや華やかさをパブリックスペースにふんだんに取り入れているホテルだと思いました。


客室階の廊下。弧を描く模様のカーペットがリズミカルな印象を与えます。
それにしても長い廊下です。廊下が弛く湾曲しているとはいえ、先が見えません。


フロア図(避難経路図)
この長さ!まるでウナギの寝床です。ホームの上に建つから、こうなったのでしょう。実際には弛く湾曲しているフロアですが、図上は直線的に描かれていました。
扉まわり
濃い色の建具が都会的な印象です。入口の横には姿見。
カードキーは鮮やかな色なので紛失防止に一役買いそうです。


清掃札はマグネットタイプ、カードキーをスロットインして主電源ON。
避難経路図は客室の扉にも掲示されています。


ツイン
部屋面積は16㎡でツインにしては小さめです。
別角度(窓側)から見た様子です。
ホテルの客室案内によると、
「コンパクトで機能的な客室に、個別にご利用いただけるクロゼットを設置。シンプルな中にも京都らしさが漂う内装で、落ち着いたホテルステイをお届けします。」
とのことです。
ベッド
サイズは103cm×195cm。一般的なシングルベッドよりも幅が7cm狭いです。
どこかのフェリーの船室のベッドを連想しました。
窓側のベッドを使えば、寝ながらにしてトレインビューを楽しめそうです。


枕はひとつ、ナイトウェアは都ホテル共通。


サイドテーブルは無くベッドボードの天板がその代わりとなります。
三菱製エアコンの操作パネルは壁面にあります。


これは面白いですね、ベッドボードにクローゼットが取り込まれています。
省スペースを有効活用する設計者のアイデアを感じます。


木製バゲージラック、使い捨てスリッパ、消臭スプレーもクローゼット内に収まっています。


机まわり
机全体に奥行きを持たすのではなく、作業スペース部分にだけ必要な奥行きをもたせています。椅子も背もたれを低くして机の天板と同じ高さにすることで、見た目の圧迫感が緩和されています。


コンセントは机の前の使いやすい位置にありました。
引き出しの中にはLANケーブルやランドリーバッグなどがあります。


テレビは各種情報案内兼ねたIPテレビです。


バーカウンター
ティーバッグは煎茶とほうじ茶のみでコーヒー紅茶は無し。これも京都らしさの演出なのでしょうか?


冷蔵庫の奥行きがほとんど無いため、飲料品以外の収納は厳しそう…これはツライな。


加湿空気清浄機
窓は小ぶりなものが2つあります。施錠されているので換気すら出来ません。
その代わり密閉性は高く、眼下を列車が行き来しても騒音は全く気になりませんでした。今回泊まった部屋は7階だったので、ひょっとすると線路に近い階下の部屋だと、また違うのかもしれません。


レースと遮光カーテンの2枚仕様。


眺望
まさに日本一のトレインビューホテルです。単に線路が良く見えるホテルは多々あれど、京都駅なので発着する列車のバリエーションが多種多様です。
個人的にトレインビューが楽しいと思うのは、京都駅以外に、博多駅、岡山駅、新大阪駅、日暮里駅と思っています。


この眺めは鉄道好きであれば、決して飽きることは無いでしょう。
水回り
直線基調でシックな色合い。
バスタブはビジネスホテルにしては広めです。
シャワーヘッドも大きく水量も豊富。


カランなど水栓器具は綺麗に磨かれておりました。
シャンプーはPOLA製のボトル詰め替え式。


洗面台はシングルレバーの混合栓なので温度調節も容易です。
ドライヤーとアメニティ。
ドライヤーの色もホテルのブランドカラーに合わせてあるのでしょうね。


アメニティの包装には駅に停車する近鉄特急とホテルが描かれています。
これは鉄道ファンをくすぐります。もったいないので使わずに記念に持ち帰りました。
タオルはバスタオル、フェイスタオル、ハンドタオルの3種類があります。


お手洗い

