「パブリックエリア編」
2021年12月に開業した「ANAクラウンプラザリゾート安比高原」と「ANAホリデイ・インリゾート安比高原」に関しては、元からあった「安比グランドホテル」や「安比ヒルズ白樺の森」などのリブランドですが、「ANAインターコンチネンタル安比高原リゾート」に関しては新築のホテルです。
新規開業ホテルに宿泊するのはとても楽しみで、昨秋に予約を入れてからというもの、この日が来るのを指折り数えていました。
ホテルの開業は2022年2月25日。
ホテルの運営は株式会社岩手ホテルアンドリゾート(本社:岩手県盛岡市)です。
今回の宿泊記は、開業から2週間も経たない頃のものです。
なおホテルのオペレーションに関しては、変更することもあるので、あくまでも参考程度に思ってください。
ホテル外観
本来ならGoogleのストリートビューのリンクを貼るのですが、まだグーグルカーの画像が無いので、今回撮影したホテルの外観を載せます。
「ANAクラウンプラザリゾート安比高原」から見た「ANAインターコンチネンタル安比高原リゾート」です。
クラウンプラザ側に客室はなく、廊下に設けられたスリット状の窓が見えるのみです。
建物は3階建てと低いので、「ANAクラウンプラザリゾート安比高原」(旧:安比グランド)のタワー館のような圧迫感は無く、安比の自然に溶け込んでいるようです。
エントランス
車寄せです。バレーパーキングに対応しています。
今回は盛岡駅と安比高原を結ぶ路線バスを利用したので、ホテル前に乗り付けることはありませんでした。
ちなみにバスを利用した場合は、「クラウンプラザリゾート安比高原」で下車して、「インターコンチネンタル安比高原リゾート」までは歩いて向かうことになります。
後述しますが、クラウンプラザとインターコンチネンタルの間には、連絡通路があるので、外を歩く必要はありません。
今回は宿泊する数日前に、ホテル側からリクエスト確認のメールが来ました。
その際に、アーリーチェックインやレイトチェックアウトの希望、アレルギーのある食材、利用するバスの時刻などを伝えておきました。
すると当日は、クラウンプラザのバス停にインターコンチネンタルのスタッフが待機しており、ホテルまで案内してもらえました。
ホテルの完成予想図ではよくわかりませんでしたが、建物の外観は濃緑色をしていました。
建築物として特徴の無い建物ですが、落ち着いたと外観と色合いは、四季を通じて安比の自然に溶け込みそうです。
ホテルの入口に置かれた荷物用カート。
壁にはアート作品が飾られています。
ここに限らず、館内の至るところにウォールアートがディスプレイされており、まるで美術館を散策しているような楽しみも感じられました。
ホテル1階のエントランスを入って、フロントへと続く廊下部です。
”東北初となる珠玉のエクスペリエンスを提供するラグジュアリーリゾート”と言うだけあって、なんとも期待感に満ち溢れたアプローチを演出しています。
開業から間もないこともあって花輪が飾られていました。
クラウンプラザとの”連絡通路”
今回は路線バスでアクセスしたので、クラウンプラザリゾート安比高原で下車しました。
クラウンプラザとインターコンチネンタルの間には連絡通路がありますが、インターコンチネンタルの客室カードキーが無いと通行は出来ません。
よってバスを利用するアクセスの際は、あらかじめホテルにバスの到着時刻を連絡しておくことをオススメします。
渡り廊下の様子です。
急ごしらえで取って付けたようなものではなく、空調の効いたしっかりとした渡り廊下でした。
ちなみに山裾の傾斜地にホテルが建っている関係で、クラウンプラザ側は2階で接続する形になっています。
「クラウンプラザリゾート安比高原」のロビーには、「インターコンチネンタル安比高原リゾート」の建設工事を紹介するブースが設けられていました。
そもそも安比高原はリクルート創業者の故・江副浩正氏によって誕生したリゾートです。
これまでは主にスノーリゾートを中心に展開していましたが、今後はリゾート内にインターナショナルスクールを開校させるなど、「安比バレー構想プロジェクト」の元に国際的リゾートとして発展していくことを計画しているようです。
その中でインターコンチネンタルはインターナショナルコミュニティへの進化を目指す安比高原リゾートの国際化のシンボルとして、国内外のお客様を迎え入れていくのだそうです。
ホテル内の施設配置図
チェックインの際に渡されたホテルの施設案内図です。
建物は3階建て(4階に屋上テラスはあります)です。
ロビーラウンジ
1階のロビーラウンジです。天井が高く広々として開放感があります。
大きな窓からは、一面の雪景色を望めます。
このシャンデリア、どこかのIHG系列のホテルで似たようなものを見た記憶があるのですが定かではありません。インテリア担当が同じなのかな?
本物の木材かどうかはわかりませんが、ウッディな素材が多用されているので、山岳リゾート感が伝わります。
「白露/SHIRATSUYU」
ロビーの奥にあるレストラン「白露(しらつゆ)」です。
クラブラウンジアクセスに付帯する朝食は、こちらでいただきました。
朝食の様子は後述します。
以下はホテルサイトに記述されていたレストラン「白露」の案内です。
メインディッシュには、三陸の鮑や帆立、前沢牛、安比高原匠のプライムポーク®など、グルメを唸らせる垂涎の食材をご用意。それぞれの食材に合わせた複数の調理法をご提案し、お客様のお好みに合わせた一品をお楽しみいただきます。また、野趣溢れる旬の食材を使った料理や、独自に調合した熟成醤油を使った料理など、オリジナリティ溢れるメニューを積極的にご提供いたします。
森の中の渓谷をコンセプトにデザインされたレストランの柱には、松川渓谷の玄武岩の隙間に生える植物を表現したプリザーブド素材の苔が幾何学的にあしらわれています。苔を使って渓谷を象徴する水と岩を表現したオブジェを囲むように真四角に配されたレストランエントランスのカウンターテーブルでは、森の東屋で寛ぐようにコーヒーやカクテルをお楽しみいただけます。また、伝統的な組子技法を応用した伝統工房「長山工芸」の「南部細目組紋様細工(なんぶ さざめくみ もんようざいく)」を用いたウォールアートや、重厚な漆塗り飾り金具が印象的な「岩谷堂箪笥」のディスプレイなど、地元岩手の地域色を織り交ぜたインテリアが印象的です。
フィットネスジム
3階にある宿泊客専用のフィットネスジムです。24時間利用可能です。
ジムの面積はそれほど広くはありませんが、ホテルの客室数が全部で38室しかないので、これでも充分に事足りるのだと思います。
3日間の滞在中に何度もジムの前を通りましたが、利用している人は一度も見ませんでした。
ジムとは無縁の生活を送っているので、果たしてこれらの機器がどのようなモノで、どこを鍛えるものなのか?皆目見当が付きません。
素人目に見た感じだと、真新しくて高価な感じがいたしました。
室内で自転車を漕いで楽しいのかな?
ジム内にはペットボトル入りのミネラルウォーターがたっぷりあります。
スキーロッカー
ウィンターリゾートには欠かすことの出来ない設備のひとつです。
広々としており、椅子も数多く設置されているんで準備もしやすそうです。
見たところ使用されているロッカーは1つ程度でした。
ちなみにゲレンデアクセスに関しては、ゲレンデから建物を回り込むように行かなければならず、また平坦なのでスケーティングが必要です。
屋上テラス
建物は3階建てですが、4階に屋上テラスがあります。
エレベーターホールからテラスへと続く廊下には椅子も並べられていますが、いまひとつ利用方法がわかりにくいです。
屋上テラスは、本来ならもっと広々と使えるのでしょうが、雪に行く手を阻まれてしまいました。眺望は客室からの風景とさほど変りません。
グリーンシーズンになれば、ここでイベントとか開くのかな?
大浴場
岩風呂と檜風呂の大浴場があります。時間制で男女入れ替えとなります。
泉質はナトリウム・カルシウム 硫酸塩泉。
今回宿泊した時は、私を含めて宿泊客は3組のみで、大浴場は常に貸切状態でした。
誰もいなかったとは言え、お風呂で撮影は出来ないので、口頭で簡単に説明をいたします。
岩風呂といってもワイルドなゴツゴツとした岩が組まれた、温泉地にあるような風呂では無く、石の素材を使った上品なお風呂です。
檜風呂は文字通り檜を使った風呂です。檜風呂に関しては別記事に載せますが、客室のバスタブも檜なので、それほど驚きはありませんでした。
せいぜい、広々としているといった程度です。
両方のお風呂に露天風呂があります。雪景色を眺めながらなので気持ち良いです。
ただし、外はかなり寒いのでヒートショックにはご注意を。
また、寝湯もありますが、浴槽の底面が身体の曲線に合わせて弧を描いているため、湯船に入る角度を誤ると、傾斜に足を取られて転倒するので、こちらもご注意ください。
湯船の近くに注意書きがありますが、私は足を滑らせた瞬間にその表示に気づきました。
下の写真は大浴場の入口です。
BAR 畚(もっこ)
お風呂上がりは、火照った身体を冷やすべく、大浴場と同じ3階にあるバー畚(もっこ)へ。
こちらは店内に他のお客さんがいたので写真はありません。
隠れ家のようなオーセンティックバーというだけあって、まるで闇の中に身を置いているかのような、全体的に暗い店内でした。
でもテーブル上だけはスポットライトが当たっているのか、不自由を感じさせない照度でした。
ちなみに窓外はゲレンデなので真っ暗です。ガラスに映る自分の風呂上がりの顔を見ながらモクテルをいただきました。
アフタヌーンティータイム
基本はロビーラウンジでいただきますが、訪れた時はロビーが清掃中だったので奥にあるレストラン「白露」に案内されました。
ラウンジの壁面に飾られた大きな木のオブジェ。
ちなみにスパイア特典の内容はご覧のとおりです。
他のインターコンチネンタルと特に違いはありません。
私は酒が苦手ですが、スイーツには目がありません。
撮った写真を見返すと、セイボリーの写真は撮らずに、スイーツだけを撮っていました。
このマカロンがメチャウマです。この日はヨーグルトのマカロンでした。
あまりにも美味しかったので、マカロンのおかわりをリクエストしたほどです。
これまでも国内外で様々なマカロンを食べてきましたが、正直それほど美味しいものとは思いませんでした。
でも安比のマカロンを食べて、初めてその考えが変わったほどです。
私はアルコールが苦手なことを事前にメールで伝えていました。
スタッフ間でその情報が共有されていたかは不明ですが、毎回メニューには無いモクテルを作っていただけました。
モクテルに対して細かな要望を特に指示した訳でもないのに、私が「今まさに飲みたい」・・と思うようなモクテルが提供されたのには驚きました。
お見事!というか人の心を見抜いているようで恐ろしいと言うか・・。
バブルのようなガラス皿が面白いです。
連日の利用でも飽きぬように、メニューを変えていました。
今日のマカロンはマンゴー味でした。
中にはマンゴーの種も入っていて、食感の違いがまた面白い。
残念ながらこのマカロンはレストラン内で供されるのみで、販売はしていないとのこと。
ぜひとも「安比マカロン」として、箱詰めで販売してほしいと思う1品です。
今日も男性スタッフがモクテルを作ってくれました。
ホテルのスタッフは誰もが作れるのか訪ねたところ、全員では無いとのことでした。
こういうのを作れる技術があると、仕事以外でも楽しめそうで羨ましい。
3日目は3段トレイのアフタヌーンティーは辞退して、レストランのランチメニューにあるスイーツをいただきました。
和栗のモンブランです。
味もさることながら、器を含めた色合いの妙が芸術的です。
カクテルタイム
夕方17時〜19時はカクテルタイムです。
お酒が好きな方にはアフタヌーンティータイムよりも楽しい時間かも知れませんね。
18時からレストランはディナータイムとなるので、カクテルタイムはロビーラウンジでいただきます。
こちらは1日目のカクテルタイムの様子。
2日目のカクテルタイムの様子です。
本来であれば、カクテルタイムを楽しんだ後にディナーという流れでしょうが、このホテルでは10時に朝食をいただき、14時にアフタヌーンティーをいただき、18時にカクテルタイムをいただくと、もう満腹状態となってディナー迄たどり着くのは不可能でした。
モーニングタイム(朝食)
朝食のメニューです。
左ページの卵料理を選び、それから右ページのスイーツまたは和食を選びます。
本来パンやサラダなどはビュッフェ形式ですが、宿泊客が少なかったのでワゴンサービスでした。
卵料理。選んだのはエッグベネディクトです。
こればかりは自宅ではとても上手に作れないので、朝食メニューにあれば、注文しています。
メインはフレンチトーストにしました。
2日目の朝食です。
卵料理は相変わらずエッグベネディクト。
2日目は宿泊客が前日より増えたのでビュッフェ形式になっていました。
2日目のメインは和食を選びました。これはボリュームがあります。
安比高原スキー場の雪景色を眺めながらの食事はとても気分が良いです。
ただしガラスが大きいため、晴れた日は燦々と日差しが降り注ぎ、眩しくて暑いです。すぐにスタッフが気づいてシェードを下げてくれました。
エレベーター
ロビー階のエレベーターホールです。
エレベーターは2基あります。しかし全部で38室しか客室がないので、エレベーター待ちが生じるようなことは、余程のことが無い限り発生しないのではないでしょうか。
もはやエレベーター前のソファはお飾りに過ぎません。
エレベーターのかご内。
階数表示のディスプレイは最近のエレベーターでたまに見かける、カラーディスプレイタイプです。時折犬猫の画像が出るのが可愛い。
客室階のエレベーターホールです。
階段
避難階段としての役割もある階段は、扉で閉ざされていないため普段から使えます。
これは個人的に評価の高い点です。
せいぜい3階建ての建物の移動にわざわざエレベーターを使うのは逆に面倒と常々思っているので、気軽に階段を利用できるおは大変ありがたかったです。
客室階の廊下
パブリックスペースと客室エリアとの間には、カードキーで解錠するガラス戸で仕切られています。
次はいよいよ、客室へと向かいます。