「デラックスツイン リバーサイド」
神奈川県箱根町木賀にある「ホテルインディゴ箱根強羅」に宿泊しました。
木賀といっても今ひとつピンとこない住所ですが、宮城野といえば分かる方も多いのではないでしょうか。
ホテルの開業が2020年1月24日と新しいため、ストリートビューを見ても、建設工事中の画像しか出てきません。
ホテル外観
現在のホテルはこのような外観をしています。
パット見ると3階建てに見えますが、4階建てです。
1階が植栽に隠れて見えづらくなっています。
ちなみにストリートビューに写り込んでいた建設計画のお知らせによると。
建築物の名称は 大和ハウス工業インディゴ強羅ホテル
建築主 大和ハウス工業
設計者 観光企画設計社
施工 鹿島建設
IHGインディゴ強羅プロジェクトという名称で工事が行われていたようです。
敷地面積 :6,787.43㎡(2,053.2坪)
建築面積 :2,009.54㎡(607.89坪)
延床面積 :7,609.89㎡(2,301.99坪)
構造・規模:鉄筋コンクリート造/地上4階建て
建物用途 :総客室数:98室(全室天然温泉風呂付き)
内訳:デラックスキングヒルサイド 5室 30.5㎡
デラックスツインヒルサイド 13室 30.5㎡
デラックスキングリバーサイド 26室 31.5㎡
デラックスツインリバーサイド 44室 31.5㎡
デラックスコーナーキング 6室 37.5㎡
プレミアスイート 4室 64.5㎡
※客室面積は有効面積
「リバーサイドキッチン&バー(Riverside Kitchen & Bar)」
(ダイニング88席、バーラウンジ44席、個室ダイニング)
屋内大浴場、フィットネスセンター、トリートメントルーム他
ちなみに開業前の完成予想図はこちら。(出典:IHGプレスリリース)
こうしてみるとダイワロイネットホテルの高級版って感じに見えなくもありません。
元々は2020年5月に予約を入れていましたが、コロナによる緊急事態宣言でホテルが2020年4月13日から一時休業となり、予約はキャンセルとなりました。
その後、ホテルが再開しても県をまたぐ移動の自粛などもあり、出かける気に慣れず、報道で箱根湯本の休日の賑わいが度々映し出されると、なんだか箱根に出かけることはイケナイことなのか?と思えてしまい足が遠のいていました。
そして今秋になって第5波が収束し、ようやく出かけてみようと思い立った次第です。
ホテルまでの公共交通機関を使ったアクセスは、鉄道なら箱根登山鉄道の強羅駅、バスなら宮城野営業所バス停です。
シャトルバスがホテルと小田原駅西口を結んでいますが、本数が少なく時間的に当方の予定と合わなかったので、箱根湯本駅から路線バスで向かいました。
バスを降りて早川の橋を渡るとホテルが見えてきます。先述の写真がそれです。
ホテル前には駐車場があるので車でのアクセスは便利そうです。
インディゴはベルギーの店舗をした利用ことがあります。
その際にホテルのコンセプトとは言え、スタッフのフレンドリーな接客は少々苦手でした。
(私は人見知りで根暗な性格なもので)
アップスケールブティックホテルブランドとして、世界で100軒以上を展開している「ホテルインディゴ」。
その日本第1号ホテルとなる「ホテルインディゴ箱根強羅」も、あの”ノリ”なのか?
…と身構えつつチェックインに望みましたが、幸いにも日本らしい普通の接客だったので一安心。
熱い足柄茶をいただきながらの手続きだったので、小冊子を使った館内の案内も飽きること無く聞いていられました。
パブリックスペース
部屋の様子を紹介する前に館内の様子を少々。
ホテルの建物は2棟に分かれており、1階部分で廊下でつながっています。
2棟の間は中庭になっており、パティオや足湯のあるカウンターがあります。


ちなみに日中の中庭はこんな感じです。
天気が良かったこともありますが、なかなか気持ちの良い空間でした。


カウンターでは目の前に早川の流れを見ながら足湯に浸かることができます。


飲み物を注文することも可能です。
さて部屋に向かいます。
今回、私が泊まったのは、階下に温泉がある棟でした。
渡り廊下を進みエレベーターへ。カードキーがないと動かないタイプです。


客室階のエレベーターホールと廊下


エレベーターホールにある電話がレトロなデザインです。
特注なのか、それとも市販されているのか?
カードキーも図柄が格好良いです。


フロア図
避難経路図です。
廊下が真ん中にまっすぐ一本のみのシンプルなレイアウトです。
廊下の両端に避難階段があるのも高評価。
扉まわり
正面に見える扉が部屋の入口。右側の扉はお手洗いです。
部屋を入ってすぐの所に、ダイキン製エアコン操作パネル、照明スイッチ、清掃ボタンがひとまとめにされています。
お手洗いは独立タイプです。
ウオシュレットの操作部もリモコン式。
手洗い場のタイルや壁面のアクセントウォールがインディゴらしく洒落ています。


デラックスツイン リバーサイド
縦に長い感じの部屋の作りです。部屋面積は31,5㎡。
別角度(窓側)から見た部屋の様子です。
4階は最上階なので勾配屋根の分、天井が高くなっており開放感につながっています。
ベッド
ツインですがハリウッドツインにしてあるのでキングベッドの部屋とそれほど変わりは無い感じもします。
むしろマットレスが別れている分、互いに振動の影響を受けずに快適に眠れそうです。サイズは120cm✕200cmが2台並んでいます。
枕は1人につき2個ずつあります。


サイドテーブル
向かって左側のサイドテーブルにはブルートゥースのスピーカーと時計があります。
BOSEのポータブルスピーカー。 ウッディな時計は日本製でした。


向かって右側のサイドテーブルには電話機があります。
そして左右ともに共通のスイッチパネル。
ACコンセントとUSBコンセントが2口。照明の他にブラインドの上げ下げも出来ます。
クローゼット
オープンタイプなのは今どきらしいインテリアです。
温泉ホテルだけに羽織もあります。ナイトウェアは浴衣です。


館内の大浴場へ行く際の草履やカゴも用意されています。
スリッパは厚みのある使い捨てスリッパです。


このあたりの温泉宿らしい演出は、ホテルを運営するGHS株式会社(本社:大阪市北区堂島浜)が、別府にあるインターコンチネンタルも運営しているだけに、雰囲気作りに長けている印象を感じました。
ちなみにGHSは他にも国内のIHG系ホテルとして、クラウンプラザ大阪、クラウンプラザ千歳も運営しています。
バゲージラックは天板部に傷がつきにくいようにファブリックが張られています。
その下には引き出し式のセーフティボックス。


バゲージラックの最下段にはアイロン。
アイロン台は姿見の後ろに収納されていたのはアイデアものです。


ソニー製のテレビ。 リモコンはバーカウンター横のポケットに収納されていました。


テレビは館内案内も見られます。


館内の混雑情報はテレビ画面上のQRコードを読み取ってスマホからチェックです。
この手のシステム、最近増えてきましたが非常に便利で良いですね。
机まわり
案の定ですが、ワーキングデスクのようなものはありません。
でもこのテーブル形状が変わっていて、ソファに腰掛けてパソコン作業がしやすいように、テーブルの上にノートPCが置けるような小テーブルが載っています。
ウェルカムスイーツはホテルのすぐ近くにある和菓子店のお餅でした。
表面がちょっと固かったけど、中身は柔らかで歯切れも良く甘さ控えめで美味です。


バーカウンター
続いてはバーカウンターを見ていきます。
好き嫌いはさておき、遊び心が感じられます。
箱根らしい寄木細工のバーカウンター。
ネスプレッソマシン、カプセルは4個。


急須と茶飲み。電気ポット。




コンプリのミネラルウォーターは瓶入りです。
ペットボトルではなく瓶というだけで、一気に高級なイメージに感じてしまいます。
ミニバーのスナック類。


冷蔵庫は引き出し式になっていて、ミニバーの飲み物でほとんどを占めています。
そして飲料品以外は冷やしづらい構造なのが不便です。


水回り
続いて水回りを見ていきます。
それにしてもインテリアに遊び心があって、見どころの多い楽しい部屋です。
手前に洗面台とシャワーブース。
その奥のインナーテラス部分に浴槽があります。
ちなみに水回りとの間には障子戸もあるので、締め切ればグッと部屋の印象が変ります。
洗面台
手前の洗面台スペースからチェックしていきます。
シンクは四角く広いので水はねも低減されます。水栓はシングルレバー混合栓。
ハンドソープとボディローション。
歯磨きのコップが歯ブラシ立てを兼ねた面白い製品でした。


アメニティはどこかな?と思ったら手桶の中に手ぬぐいと共に入っていました。


タオル。袋に入ったドライヤーはモッズ・ヘア製品。


ヘルスメーター。
シャンプー類はオーストラリアのナチュラルスキンケアブランド、バイオロジー製品のボトル詰替式です。好みの香りでした。


シャワーブース
シャワーブースは広々としています。二人で入っても大丈夫そうです。
ハンドシャワーとレインシャワーが備わっています。水栓機器はGROHE製です。
客室露天風呂
客室と半露天風呂のあるインナーテラスの間には、ネットの部分が折りたためる引き戸式の網戸がありました。
こんな便利な建材があるとは知りませんでした。
通常の網戸よりも収納時に目立たないのが良いですね。


テラスにある半露天風呂。風呂嫌いなので普段は特に興味のない設備ですが、今回は痛めた肩を労ろうと思ってきたので、一番肝心な客室設備となりました。
立派な浴槽です。当たり前ですがユニットバスとは雰囲気が違いますね。
お湯と水、それぞれが独立した蛇口をひねって適温にします。
湯量が結構多いのですぐにお湯が入りました。


眺望
ちなみにインナーテラスからの眺望はこんな感じです。
眼下には芦ノ湖から小田原へと流れる早川。
その奥に宮城野の町並み、そして背後に明星ヶ岳。
この眺望についてはマイナスの口コミが多く、部屋まで案内してくれたホテルのスタッフもそのことを気にしているのか「眺めが今ひとつでして…」と恐縮していました。
でも個人的には問題ないと思いました。
これが川や山が見えずに町並みだけのタウンビューだけだと確かにつまらない眺めですが、箱根の自然が見えますし、何よりもザーザーと響く早川の流れの音がとても良いです。


対岸から裸が見えてはいけないので簾を下ろして入浴しますが、湯船に使ってしまえば簾を少し上げることで、景色を眺めながらの入浴を楽しめます。
さらに夜間であれば、テラスの照明を点けても薄暗いため、対岸から見えることは無いのでは?
レストラン
ちなみにこのホテル、館内の飲食施設は1箇所のみです。
朝昼晩すべてがここを利用するオールデイダイニングです。
朝食は和洋どちらかのセットを選び、パンやサラダはビュッフェ形式となっています。
今回は和食にしました。
和食を選んでも、ビュッフェのパンやサラダを食べても構わないとのことでした。


ウェルカムドリンクもこちらでいただきます。家具が素敵です。


紅茶はポットで供されるので大量でお腹がタプンタプンになります。
夜はお得なテイクアウトも出来ます。
かなりボリュームがあるので、大食漢で無ければ、お腹いっぱいになること間違いなしです。


レストランのウリであるグリルを使って焼いているので、バーベキューのような風味が付いていて食欲が増進されました。


ジム
食後はジムで汗を流します。 …嘘です、のぞいただけです。
旅先に来てまで身体を動かしたくはありません。私はのんびりダラダラしたいのです。
大浴場
このホテルの特徴がこちらの大浴場です。
水着着用の混浴タイプで、写真撮影も可能です。(更衣室は撮影禁止です)
昨夜は混雑しているという館内情報があったので利用しませんでした。
連泊だったので、他のお客さんがチェックアウトした11時過ぎに利用しました。
案の定、誰もおらず貸切状態でした。
ツレと2人で、最初から最後まで貸切状態。
一通りすべての浴槽に浸かってみました。
時折、ソファに座って寛いだり…
サウナで汗を流したり…
でも…なんですね。 大浴場って、ある程度人がいないと寂しいですね。
このあと、部屋の風呂に入り直しました。こっちのほうが落ち着きました。
帰りはホテルから小田原駅までシャトルバスを利用しました。マイクロバスかと思いきや普通の大型バスで、しかも運転手さんは女性でした。大きなバスを操り、狭い山道を下っていく姿は実に格好良かったです。
とても快適な宿だったので再訪しました。