「セミダブル」
ホテルの最寄り駅は浜町駅や水天宮前駅なので、繁華街というよりも、どちらかというと都心の住宅街といった地域です。
よってホテルの周辺に賑やかさを期待する方には、いささか物足りなさを感じる立地かもしれません。
一方で静かな滞在を求める場合には、うってつけの立地です。
私は酔客が苦手で、歓楽街や繁華街にはなるべく近づきたく無い質なので、こちらのホテルの立地には大いに満足した次第です。
ホテル外観
ホテルの開業は2019年2月15日と新しいです。
運営はUSD株式会社(本社:東京都渋谷区)。
地上15階、地下1階建て。客室数は全170室。
建物はテラス部を始めとして緑が多く配されており、グリーンウォールを形成した独特の外観です。
プレスリリースによると、安田不動産株式会社が進める日本橋浜町のまちづくりにおける中核施設「HAMACHO HOTEL&APARTMENTS」とのことで、ホテル以外に、店舗・賃貸住宅からなる複合施設になっています。
UDS株式会社が企画から関わった “「手しごと」と「緑」のみえる街 ”という日本橋浜町のまちづくりコンセプトのもと、そのコンセプトを具現化したホテルなのだそうです。
緑があふれる建築物は素敵ですね。
しかし、自宅の観葉植物を何度も枯らした経験者からすると、これだけの緑を維持するのはさぞかし大変だろうなぁ。
パブリックスペース
エレベーターかご内の階数の表示方法が洒落ています。
デザイン面に力を入れていることが館内のあちこちで感じられました。
「ホームメイド」「日本」「モダニズム」をキーワードに現代的な日本の感覚を浜町ならではのデザインで表現しているそうです。
金属的な質感なのに、冷たさを感じさせない色合いです。
デザインに力を入れているホテルなどを見ると、インテリアデザイナーや建築家とは、ものすごい感性を持った方々なのだなぁと改めて感心します。
客室階のエレベーターホール
ホールはそれほど広くはありません。
客室階の廊下
照明は明るすぎず暗すぎず。陰影が壁面に模様を描いているようです。
客室入口に描かれた部屋番号
本日は8階の部屋です。
フロア図
避難経路図です。廊下はコの字型のレイアウトです。
階段の突き当りに避難階段があります。
建物左側の空白部分は住居部分ということでしょうか?
扉まわり
オープンタイプのクローゼットがあるので、扉まわりは広々としています。
カードキーをスロットに差し込んで主電源がオンになります。
入口近くにエアコン操作部が設置されているのは珍しい。
クローゼット
オープンタイプのクローゼットに、変わった形をしたハンガースタンドが設置されています。
ハンガーは4つ。
折りたたみ式のバゲージラック
スリッパは使い捨て式です。
入口付近から部屋を見た様子です。
ダウンライトの陰影が客室階の廊下と似たような雰囲気です。
セミダブル
部屋面積は15㎡。ビジネスホテルとしては平均的な広さです。
別角度(窓側)から見た部屋の様子です。
間取り図
出典:HAMACHO HOTEL ROOMS
ベッド
サイズは161cm×195cm。
枕とクッションが2個ずつ。
ナイトウェアも2着用意されています。
上下セパレートのパジャマです。
ヘッドボード
サイドテーブルはなく、ヘッドボードの上に小物を置くタイプです。
ヘッドボードの左右にACとUSBのコンセントが設置されているので、ベッドをダブルで使用する場合でも、互いにコンセントが使いやすいようになっています。
照明スイッチに関しては向かって左側のみに設置されています。
机まわり
最近の新しいビジネスホテルだと、ワーキングデスクの無い部屋が多くなってきていますが、こちらのホテルはちゃんとビジネス需要に応えた設備になっていました。
椅子は肘掛け付き。
背もたれの曲げ加工といい、デザイン的にも凝った製品です。
机の上の電話は小型でスタイリッシュ。
メモ帳などの入ったレザートレイ。
ティッシュケースも革製です。
お洒落ですがティッシュは取り出しにくかったです。
これらの製品は販売もされています。
ティーセット
電気ポットはデロンギ製。
コンプリのミネラルウォーターが2本。
マグカップは、スウェーデンのガラス・陶器デザイナーのインゲヤード・ローマンが佐賀県有田の窯元香蘭社とつくったカップで、これも販売されています。
ティーバッグもまた、これまで見たことのない製品でした。
チョコレート
チェックインの際にフロントでチョコレートをもらいました。
ホテル1階にあるチョコレートショップ「nel CRAFT CHOCOLATE TOKYO」の製品です。
「手しごと」と「日本らしさ」をコンセプトに、ショコラティエがベトナムの契約農家など複数産地のカカオ豆の選定から行って作り上げるボンボンショコラ“ビーントゥーボンボン”や、カカオ豆の発酵度合いによる味の違いが楽しめる商品を展開しているとのことです。ビジネスホテルでナイトチョコレートとは洒落ています。
机の下部にあるルーバー扉。
扉を開けると冷蔵庫が収納されていました。
生活感のあるものを見えないようにしています。
冷蔵庫内は空っぽです。
テレビは机前の壁面に掛けられています。
衛星放送の視聴は出来ません。
シャープ製の加湿空気清浄機
照明が組み込まれた姿見は天井まで高さのあるスリムなものでした。
眺望
遮光と透過のシェードが2枚。
ロールアップする際に、操作チェーンがどちらのシェードのものか分かりづらいです。
透過タイプのシェード。光は通して視界は遮る。
窓は上下に広く、シェードを上げれば開放感が生まれます。
換気が出来る程度の開閉可能です。
眺めはシティビューです。向かいのビルとお見合い状態。
夜景の様子です。
水回り
ユニットバスですが、新しいので清潔感があります。
バスタブ
広くはありませんが狭すぎるワケでもない。
シャワーヘッドは大型で水流が変えられるタイプです。
カランなどの水栓機器は清掃が行き届いており、汚れなどはありませんでした。
シャンプー類はホテル向けアメニティとして開発された、ペリカン石鹸の「プロバンシア」。
洗面台
角型で水ハネもせず使いやすい大きさ。
アメニティの種類はビジネスホテルにしては豊富です。
ドライヤーはKOIZUMI製のスタンドタイプ。
タオルはバスタオルとフェイスタオルの2種類。
お手洗い
TOTOのウォシュレットです。
ウォシュレットとフラッシュの操作はリモコンタイプです。
現時点ではあまり目立たないホテルですが、今後は人気のホテルになるのでは?と思った次第です。